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私は、２３年間にわたり、不動産関連事業に従事してまいりました。
２００９年からは、旧耐震マンションの建替え支援を行っており、その中でも、過去にご相談をお受けした数多くのマンションの中で、小規模ゆえに、事業採算性に合わずご支援をお断りするマンションが幾つもあることに驚愕しておりました。

敷地や容積率に余裕をもって建てられたマンションであれば、増床することも容易で、一定の利益も見込める為、事業リスクを負担してでも建替えを支援ができますが、 小規模なマンションの場合は、敷地も容積率にも限りがあり、デベロッパーの事業採算性に乗らないため、事業参画や支援もできないというのが現状です。特に、小規模マンションの場合は、デベロッパーの協力が得られないケースがほとんどです。

更に、そのようなマンションは、今後年数を経るにつれてスラム化することが予想され、住民だけではなく地域社会にも不安を与えていきます。
支援や協力が得られないマンションは、住民自らが自力で建替えを行うしかありませんが、 資金面の問題の他、誰が事業リスクを負って建替えを進めるのか？住民同士の利害関係は誰が調整するのか？という当事者だけでは解決が難しい問題も生じ、建替え事業が前に進んでいないのが実情です。

不動産デベロッパーの場合、一定以上の事業利益を求められます。一方少人数のコンサルティングファームの場合は、プロジェクト単位でその都度、外部の専門家チームを編成し業務を進めるので、低コストで建替えを実現できます。
一般的にマンションは築４０年～５０年という節目の時期が、ちょうど４回目の大規模修繕工事の時期と重なります。客観的な情報を基に、今後も大規模修繕を続けていくケースと建替えるケースを比較検討するまたとない機会となるのですが、事前準備や計画力、情報収集力など、多大な労力が必要となり、結果として検討する機会を逃してしまっているのが現状です。更に、各分野の専門家である、建築士、建設会社、設備工事会社、管理会社、銀行等に相談すると、それぞれの立場や視点でのアドバイスが多く、混乱してしまっているケースも散見されます。

私共は、今までの経験から、築４０年～５０年前後の不動産デベロッパーが協力できない小規模マンションに特化し、建替えや修繕の比較検討段階、所有者様の合意形成段階、金融機関との融資の交渉、行政との折衝、建築士やゼネコンなどとの調整や、各種専門家（弁護士、税理士、不動産鑑定士、土地家屋調査士）とのネットワークを活用し、コーポラティブ方式を採用したマンション建替えを一気通貫でコーディネート致します。

老朽化した建物を再生する事によって、街そのものの価値を引き上げ、建物の構造をスケルトンインフィル（SI住宅）といわれる可変性の高い建物に生まれ変わせることによって、欧米と同じように100年以上利用し続けられる住宅を提供できます。またその結果、持続可能性の高い建物が増えることによって、街そのものの持続可能性にも大きく貢献できるものと確信しております。